私は、孤独を感じることが多い。
職場で気軽に飲みに行く人も少ない。北海道から福岡に移住してきたので、プライベートでも気軽に飲みに行ける友人も少ない。LINEの通知がまったく鳴らない日もざらにある。
そもそも陽キャで毎週のように飲みに行くタイプではないし、家で漫画を読んだり、黙々と作業をしていたりすることが多い。

こんな日々を過ごしていたら、孤独を感じてもおかしくないと思う。
ただ、私に限らず、HSS型HSPは人間関係が続かずに孤独を感じやすいと言われている。HSS型HSP全員に当てはまるか分からないが、私のような感覚を持っている人は少なくないと思う。
好奇心旺盛で飽き性であるため、いろいろなことに手を出す。すると、人間関係もその時その時に応じて変化していく。新しい環境に適応するために、昔ながらの友人と連絡を取らなくなるのだ。
それにHSS型HSPは、人間関係が希薄になりがちだ。
HSS型HSPは、初対面では社交的に振る舞う。刺激を求める気質の影響で、フレンドリーな印象を与えることが多い。

しかし、二回目以降は心理的に距離をとろうとする。
HSPの繊細さをあわせ持っているため、距離感が近い状態が続くとヘトヘトになってしまうからだ。HSS型HSPは、ずっと社交的ではいられない。

ただ、周りは初対面のフレンドリーさが印象として残っているので、二回目以降も気軽に距離を詰めてくる。もちろん悪気はないのだが、HSS型HSPは近すぎる距離感に疲弊してしまう。
そのためHSS型HSPは、ひとりの時間を求める。刺激から離れて、自分の好きなことに没頭する時間を大切にする。結果、孤独のループに入っていく。
人が嫌いということではない。むしろ好きだと思う。
ただ、相手と深く向き合う傾向があるため、どうしてもメンタル的に消耗してしまう。自分の心を守るために「距離を置く」という選択をする。いわば生存戦略なのだ。
HSS型HSPにとって「人と会う時間=エネルギー消費が激しい」「ひとりの時間=回復」という位置づけになっている。
このまま孤独と向き合って、ひとりの時間に没頭できたらよいのだが、HSS型HSPの場合はそうはいかない。
孤独感を埋めるために、定期的に人と会いたくなるタイミングがやってくる。

人との会話に飢えているので、自分で飲み会やイベントを企画することも多い。
しかし、人と会ってどんちゃん騒ぎをしても、家に帰るとグッタリしてしまう。どんな結果になるか自分でも分かっているのに同じことを繰り返す。
孤独感だけではなく、好奇心旺盛で刺激を求めるという気質も関係していると思う。また人に会いたくなってしまうのだ。
自分でいうのもなんだが、なんとも面倒な気質を持っていると感じる。
もちろん、ひと口にHSS型HSPといっても個人差があるので、全員に当てはまるとは限らない。しかし、あなたがHSS型HSPだとしたら、思い当たる節があるのではないだろうか。
ただ、最近ではこのようなHSS型HSPの気質も受け入れられるようになった。
40年以上生きていると、さすがにこの気質は直らないと痛感している。そのため、自分の気質を嘆くのではなく、よい方向に活かすことを考えるようになった。
ひとりの時間を大事にできることで、クリエイティブな作業に没頭できている。たまに人と会うことで、新しい刺激や情報を得られている。トータルで考えると、なにも悪いことではない。
それに、結局人間は、孤独と向き合っていかなければいけない生き物だ。
親友だって恋人だって家族だって、永遠にそばにいてくれるわけではない。どこかで別れは必ずやってくる。
どんな人だって、年齢を重ねると昔ながらの友人と連絡を取る機会は少なくなっていく。年齢とともに、徐々に友人関係は縮小していくことになる。
その反面、新しいことにチャレンジしていくHSS型HSPは、新しい人間関係を築くチャンスにも恵まれている。決して悪いことばかりでもない。
人生とは「いかに自分の気質と向き合っていくか」「いかに気質に合わせて最適化していくか」が極めて重要だと感じている。
今日も私は、孤独と向き合いながらnoteでエッセイを書いている。そんな時間も大切だし、愛おしい。
孤独を感じる時間があっても、今ではそんなに悪くないように思えるのだ。
ふくきた

