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会社で適材適所が実現しない理由を考察してみた

会社で適材適所が実現しない理由を考察してみた

私は、日中サラリーマンとして働いている。

「馬車馬のように働くとはこのことか?」とたまに思うくらい、日中の業務はパンパンという感じだ(でも定時退社は死守している)

私がサラリーマンという立場で痛感しているのは「適材適所は実現しない」ということだ。もはや無理ゲーとすら思っている。

私が所属している会社では、なにかしらの企画が立ち上がるとき、いろいろな人が巻き込まれる。

しかし、巻き込まれているメンバーを見ると、ふと疑問に思う。

「なぜこの人が選ばれたのだろう?」と。

選ばれたメンバーのなかには、会議でまったく意見を言わない人や協力的ではない人もいる。プロジェクトを進めていこうという気概が一切感じられない。

そういう人たちは、言葉は悪いが邪魔である。

「この人、本当に今回のプロジェクトに必要?」と思うことが多い

とくに私は、職種的にアイデア出しや企画を行うことが多い。他部署と連携して企画を進めることもある。ミーティングに呼ばれる機会もそこそこある。

企画を進めていくうえで、不要な人員をアサイン(任命)するとデメリットが大きすぎる。

会社全体のリソースを無駄に使うことになるし、なにより会議の雰囲気が悪くなる。プロジェクトの進行にも悪影響を与える。

冷静に考えると誰でも分かる話だと思うのだが、会社では、このようなことが日常的に行われている。おそらく私が勤めている会社だけではないだろう。

では、なぜ会社では適材適所が実現しづらいのか。私なりの視点で考察してみた。

その理由は大きく2つあると思っている。

1つ目は、利害関係や忖度だ。

このあたりは「サラリーマンあるある」といっていい。お気に入りの人をプロジェクトメンバーに入れたり、他部署との忖度があったりして、人員が膨らんでいく。

偉い人から気まぐれに「◯◯も会議に入れたほうがいいんじゃない?」という意見が出てきて、メンバーが増えることもある。

会社員あるある「鶴の一声」である

結果「別にこの人がいなくてもプロジェクトを進められるよね」という人も普通に参加していたりする。

しかし、よほどメンタルが強くないと「あなたは今回のプロジェクトに必要ないと思います」とはいえない。それこそ場の空気が壊れて大変なことになる。

こうして不要な人員を抱えたままプロジェクトは進んでいくことになる。

某マンガキャラがいたら「無駄無駄無駄無駄」と言われながらタコ殴りにされているところだ。

2つ目は、上司が部下の特長を見極めることができていないという点だ。

そもそもの話、部下の長所や強みを見極めて活かそうと思っている上司のほうが少数派のように感じる。

一緒に働いていたら「この人の強みはここだな」というのは自然と見えてきそうなものだ。

しかし、人間というのは不思議なもので、短所にばかり目がいってしまう傾向が強い。つまりバイアス(色眼鏡)がかかってしまうのである。

色眼鏡を外して冷静に相手を分析すると、いろいろなことに気づける。しかし、本人は色眼鏡をかけていることすら認識していないため、目に映っている世界がすべて正しいと思ってしまう。

こんな感じの人は結構多いように思う

大なり小なり、どんな人でも色眼鏡はかけている。バイアスから完全に逃れられる人はいないだろう。しかし、度が過ぎると世界を正しく認識できない。

人間、誰しも磨けば光る長所がある。環境次第で強みを発揮できる。

今、うまくパフォーマンスが出せていないとしても、単に強みを活かせない職種・環境なだけかもしれない。それなのに、色眼鏡が強いと他者の短所ばかり見てしまって「あいつは使えない」と平気で吐き捨てる。

これは本当に怖いことだと思う。

一度「あいつは使えない」というレッテルを貼られてしまうと、そこから脱却するのは本当に大変だ。人間は、一度定着したイメージをなかなか変えようとしない。

もし会社で「あいつは使えない」というイメージが広がってしまうと、チャンスを回してもらえなくなる。挽回するチャンスも与えられず、向いていない仕事や面倒な仕事を延々と押し付けられて塩漬け状態になる。

結果、さらにパフォーマンスが下がってしまい、周りは「やっぱりあいつは使えない」とバイアスを強化してしまう。そんな負のスパイラルにハマってしまう。

多くの管理職は「うちの部署で仕事ができない=無能」と考えてしまいがちだ。

「この人は、うちの部署の仕事とは合わなかったけど、企画の仕事だったら長所を活かせるかもしれない」という視点で部下と接している人がどれだけいるだろうか。私の肌感覚では、とても少ない印象だ。

会社の規模が大きくなるほど、業務は部署単位で管理されるようになる。一度その部署に配属されると、簡単に異動はできない。

そのため「別部署のほうがパフォーマンスを出せそうだから異動させる」ということが起こりづらい。本人が「部署異動したい」と伝えても、簡単には認めてもらえないだろう。

近年では「社内公募制度」や「社内FA制度」が広まり、部署異動がしやすい会社も増えていると聞く。しかし、まだまだ少数といっていいだろう。

創業年数が長い会社ほど「うちはこうだから」とルールが決まっている。慣例にないと「勝手なことをするな」と言われる。簡単に覆るものではない。

結局、叱られて終わる

これらの理由から、会社で適材適所が実現する可能性は低いと考えている。もちろん、部分的には最適化されることもあるが、会社全体で考えると極めて難しい。

私のようなHSS型HSPは、最初の環境選びで勝負が決まる。

パフォーマンスを発揮できない環境を選んでしまうと、その時点で詰みだ。

もし、今の環境でパフォーマンスを発揮できないというのであれば、思い切って転職するのも手だと思う。マイナスに振り切っている社内評価を覆すよりも、新しい環境でゼロからスタートしたほうが簡単だったりする。

私も合わないと思う職場は思い切ってやめてきた。ゴリゴリの営業職でメンタルを病みそうになったときは「もう無理だ」と思って逃げるように退職した。

まさに脱兎のごとく退職したのである

今振り返ると、やめて本当によかったと思っている。あの環境にいても、私の未来はなかっただろう。きっと潰れていた。

あなたが輝ける環境は、必ずある。

無能というレッテルを貼られまくった私が、今の環境では、それなりに活躍できているのだから。

ぜひ、自身の強みが活かせる環境に身を置いてほしい。それだけで見えている景色が激変する。

その感動を味わってもらいたい。

ふくきた

この記事を書いた人

彼女を追いかけて北海道から福岡に移住してきたアラフォー男。北海道では、情報ビジネスのセールスライティングや恋愛メディアのディレクションを経験。

福岡では、歴史のある地場企業に入社。SNSに投稿する動画制作や商品開発に関わっている。

ちょっとしたことで傷つき落ち込んでしまうHSPの特徴と、好奇心旺盛で刺激を求めるHSS型の特徴をあわせ持つ「HSS型HSP」。ブレーキとアクセルを同時に踏むような気質に振り回される毎日。

昔の失敗を思い出してネガティブな感情に陥ることもしばしば。フットワークが軽く大胆な行動をする反面、慎重で完璧主義者な一面もあるため、歩みが遅く途中で挫折することが多い。よく思考が飛び、ヌケモレも多い。

飽き性かつゴリゴリの社会不適合者のため、サラリーマンとして日々生きづらさを感じている。

MBTI診断はINFP(仲介者型)。ADHDの傾向あり。

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