HSS型HSPとは?特徴・あるある・セルフチェック|当事者がわかりやすく解説

好奇心は旺盛なのにすぐ疲れる、行動的なのに繊細。そんな矛盾した気質に心当たりはありませんか。HSS型HSPとは何かを、特徴・あるある・セルフチェックまで当事者の視点からわかりやすく解説します。
「好奇心は旺盛なのに、なぜかすぐ疲れてしまう」
「行動力はあるのに、繊細で傷つきやすい」
そんな矛盾した気質に振り回されて、生きづらさを感じていませんか。もしかすると、あなたはHSS型HSPかもしれません。
HSS型HSPは、人口のわずか6%ほどしかいない少数派です。だからこそ周りに理解されにくく、自分でも「自分は何者なのか」と悩みやすい気質です。
この記事では、HSS型HSPとは何かを当事者の視点からわかりやすく解説します。言葉の意味・4つのタイプの違い・特徴・あるある・セルフチェックまで、一通り整理しました。
HSS型HSPとは?刺激を求めるのに繊細な気質
HSS型HSPとは、刺激を求める性質と、繊細で敏感な性質を併せ持つ気質のことです。
一見正反対の2つを同じ人が抱えている、それが最大の特徴です。
「HSS」と「HSP」、2つの言葉の意味
まず、名前を分解してみましょう。HSPとはHighly Sensitive Personの略で、感受性が高く繊細な人を指します。心理学者のアーロン博士が提唱した概念です。
一方のHSSはHigh Sensation Seekingの略で、新しい刺激や経験を求める性質を意味します。退屈を嫌い、冒険や変化にワクワクするタイプです。
この2つを併せ持つのがHSS型HSPです。刺激を求めて飛び出すのに、繊細でその刺激に疲れてしまう。名前の時点で、すでに矛盾しているのです。
アクセルとブレーキを同時に踏んでいる
HSS型HSPの状態は、車にたとえると分かりやすいです。刺激を求めるHSSは、前へ進もうとするアクセルにあたります。
一方で繊細なHSPは、刺激にブレーキをかける役割です。アクセルとブレーキを同時に踏んでいるのですから、エンジンに負担がかかって当然です。
「やりたい、でも怖い」「行きたい、でも疲れる」。この板挟みこそが、HSS型HSP特有の生きづらさを生み出しています。
人口の約6%しかいない少数派
HSPは、人口の約2割が当てはまるといわれています。決して珍しくはありませんが、多数派でもありません。
さらにHSS型は、そのHSPの中の約3割とされます。つまり人口に占める割合は約6%で、かなりの少数派です。
少数派であるがゆえに、周りからはなかなか理解されません。「わがまま」「飽きっぽい」「気にしすぎ」と、誤解されやすいのです。
HSP・HSS型HSP・HSEの違い|4つのタイプ
HSPやHSSという言葉は、組み合わせによって4つのタイプに分かれます。自分がどこに当てはまるか、見ながら読んでみてください。
「刺激の追求」と「繊細さ」で4タイプに分かれる
人は「刺激を求めるか(HSS)」と「繊細か(HSP)」の2つの軸で整理できます。先ほどのアクセルとブレーキが、それぞれあるかないかです。
この2軸を掛け合わせると、4つのタイプが見えてきます。HSS型HSPは、そのうちの一つにすぎません。
4つのタイプの特徴
それぞれのタイプを、ざっくり整理すると次のようになります。
- HSP型(刺激を求めない繊細さん):安定を好み、慎重に行動する。いわゆる「繊細さん」の典型タイプ
- HSS型HSP(刺激を求める繊細さん):アクセルとブレーキを同時に踏む。本記事の主役で、人口の約6%
- HSS型(繊細さは低い刺激追求型):打たれ強く、行動的な冒険家タイプ。刺激を求めても消耗しにくい
- 非HSP・非HSS(多数派):刺激も特に求めず、繊細でもないマイペースなタイプ
同じ「行動的」でも、繊細さのあるHSS型HSPと、タフなHSS型ではまるで違います。自分を後者と比べて「なぜ自分は打たれ弱いのか」と落ち込む必要はありません。
自分のタイプは「濃淡」で考える
ここで注意したいのは、4タイプはきっぱり分かれるものではないことです。実際には、人によって濃淡(グラデーション)があります。
刺激追求と繊細さ、どちらがどれくらい強いかは人それぞれです。自分の気質がどのあたりにあるかは、HSS型HSPの生きづらさは「濃淡」で変わるでも詳しく解説しています。
HSS型HSPの「矛盾した気質」4つの特徴
ここからは、HSS型HSPが日常で感じる矛盾を具体的に見ていきます。代表的な4つの特徴です。
①好奇心旺盛なのに、飽きっぽい
新しいことや刺激に、衝動的なほど飛びつきます。ところが慣れてパターンが見えると、途端に興味が冷めてしまいます。
始めるときの熱量は、人一倍です。それなのに続かず、「自分は中途半端だ」と感じやすいのです。
私自身、「これだ」と思って始めたことのほとんどを、途中で飽きて手放してきました。ですがこれは怠けではなく、気質によるものです。
②行動的なのに、繊細で傷つきやすい
フットワークは軽く、思い立つとすぐ行動できます。一方で、ちょっとしたことで深く傷つき、何度も反芻してしまいます。
ネガティブな指摘を一つ受けただけで、家に帰っても頭から離れない。行動力と繊細さが、いつも体のなかで綱引きをしているのです。
③社交的に見えて、実は人見知り
初対面では愛想よく振る舞い、「コミュ力が高い人」と思われがちです。ところが二回目以降は、ふっと距離を取りたくなります。
これは、無理をして社交的にしている反動です。本来はひとりの時間で回復したい、繊細な気質だからです。
「最初は感じがよかったのに、急にそっけない」と誤解されることもあります。本人は、ただ電池が切れているだけなのです。
④自由を求めるのに、プレッシャーに弱い
縛られるのが苦手で、自由にやらせてほしいと願います。ですが自由すぎると、今度は不安やプレッシャーに飲まれてしまいます。
会社勤めの窮屈さもつらい。かといって完全に自由だと、収入の不安に耐えられない。ちょうどいい塩梅が、なかなか見つからないのです。
HSS型HSPのあるある・セルフチェック
ここまでの特徴を、具体的な「あるある」に落とし込んでみます。いくつ当てはまるか、チェックしてみてください。
- ✓「これだ」と思って始めたことが、たいてい途中で飽きる
- ✓初対面はうまく話せるのに、二回目から急にそっけなくなる
- ✓感情が高ぶると頭が真っ白になり、あとで一気に言葉があふれる
- ✓「自分は何がやりたいのか」と、たびたび自分探しで迷子になる
- ✓減点方式で自分を見てしまい、なかなか合格点を出せない
当てはまる項目が多いほど、HSS型HSPの気質が強い可能性があります。3つ以上当てはまるなら、その傾向はかなり強いといえるでしょう。
ただし、これはあくまで気質の傾向を知るための目安です。医学的な診断ではない点には注意してください。
HSS型HSPとADHD・発達障害は違う
HSS型HSPは、ADHDなどの発達障害と混同されることがあります。ですが、この2つはまったく別のものです。
HSPは「気質」、ADHDは「医学的な診断」
HSPやHSS型HSPは、心理学でいう「気質」の概念です。生まれ持った感受性の傾向であり、病気や障害ではありません。
一方、ADHDなどの発達障害は、医療機関が下す医学的な診断です。そもそも土俵が違う、と考えてください。
気になるときは、自己判断をしない
飽きっぽさや集中のしづらさなど、表面的に似て見える部分はあります。だからこそ、自己判断で決めつけないことが大切です。
「もしかして」と不安な場合は、ネットの情報だけで判断せず、専門の医療機関に相談してください。正しく知ることが、安心への近道です。
HSS型HSPは「弱み」ではなく「気質」
ここまで読んで、ネガティブな面ばかりだと感じたかもしれません。ですが、これらは欠点ではなく、活かし方次第の「気質」です。
好奇心と行動力は、ゼロから新しいものを生み出す力になります。繊細な感受性は、人の気持ちや場の変化に気づく共感力にもなります。
大切なのは、自分を「ダメな人間」と責めないことです。気質を正しく理解すれば、生きづらさは確実に軽くなります。
私自身、HSS型HSPだと知ってから、世界の見え方が変わりました。「自分が悪いのではなく、そういう気質なのだ」と腑に落ちたのです。
まとめ|まず「自分を知る」ことから
HSS型HSPとは、刺激を求めながらも繊細という、矛盾を抱えた気質です。その正体を知ることが、生きづらさを軽くする第一歩になります。
- HSS型HSPは「刺激追求(HSS)×繊細(HSP)」を併せ持つ、人口約6%の少数派
- 刺激の追求と繊細さの2軸で、人は4つのタイプに分かれる
- 飽きっぽさ・繊細さ・人見知り・プレッシャー耐性など、矛盾が特徴
- HSPは気質であり、ADHDなどの医学的な診断とは別物
- これは欠点ではなく、活かし方次第の「気質」
とはいえ、自分の気質の濃淡や活かし方は、一人ではなかなか見えにくいものです。
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この記事を書いた人
ふくきた|才気道 家元
HSS型HSP当事者。好奇心旺盛なのに繊細、社交的に見えて実は人見知り——いくつもの矛盾した気質を抱えて生きてきました。短期離職や営業職での挫折を重ねるなかで自己理解を深め、今は独自メソッド(才気道)の開発と普及に取り組んでいます。





